成年後見・遺言制度の改正について
2026年年6月、「成年後見制度」や「遺言制度」の見直しを内容とする「民法等の一部を改正する法律」が成立し、公布されました。高齢化や単身高齢者世帯の増加など、家族の在り方が変化する中、成年後見制度や遺言制度についても、より柔軟で利用しやすい仕組みが求められています。
成年後見制度の類型が整理されます
これまで成年後見制度は、「後見・保佐・補助」の3つの類型に分かれていました。今回の改正では、これらを整理し、「補助」に一本化されます。本人の状況や希望に応じて、必要な代理権の範囲や期間を定められるなど、より柔軟な制度となります。
本人の意思をより尊重する仕組みに
今回の改正では、制度を利用する本人の自己決定の尊重がより重視されます。補助人には、本人の意向を把握することが求められるなど、本人の希望をできる限り反映する仕組みが整備されます。また、本人の利益のために特に必要な場合には、補助人を解任できる仕組みも設けられます。
任意後見制度も見直されます
任意後見制度とは、判断能力が十分なうちに、将来に備えて任意後見人や依頼する事務の内容をあらかじめ決めておく制度です。今回の改正では、他の制度との併用などについて見直しが行われ、より柔軟に利用できる仕組みとなります。
新たな「保管証書遺言」が創設
遺言制度については、「保管証書遺言」が新たに創設されます。現在の自筆証書遺言は、原則として全文を手書きする必要がありますが、新制度では、パソコンなどを利用して遺言を作成し、法務局で保管することができるようになります。遺言をより作成しやすく、安心して保管できる制度となることが期待されています。
